LOREMASTER’S ARCHIVE: REMAN II – THE LIMITS OF AMBITION
01/09/2015
上級王エメリックその人があなたの質問に答え、第二帝国の崩壊を紐解きます。
本日のアーカイブへの旅では、王陛下御自身が、執筆された最新の伝承の本を披露してくださいます! 歴史の失敗から学び帝国の新たな黄金期を実現しようとされている君主から、レマンⅡ世と第二帝国の衰退について学びましょう。
次回の記事では、月の司祭フナルによる新しい伝承書を紹介する予定です。カジートと彼らがもつ月との関係について、司祭へのご質問をお送りください。
『レマンII世:野望の限界』
上級王エメリック 著
無能なカスタヴの廃位の後、帝国を支配する立場に置かれたレマンII世の最初の特筆すべき行いは、2804年のウィンターホールドの反乱を迅速に終息へと向かわせた交渉である。読者には、この点についてよく考えていただきたい。新しく、その手腕を試されたことのない指導者が怒りに燃えたノルドを相手に、無用の流血を見ることなく平和を築くことができたのである。これは並大抵の実績ではない。第二帝国に黄金時代を到来させる男の素質を示したものだろう。
反逆するノルドを鎮めただけでなく、タムリエルのほぼ全土を統一し、歴史に記録されている限り最も平穏で生産的な時代を打ち立てたこれほどの指導者が、いかにして帝国の凋落を招いたのか? 私はこの点について思索する。その前にこの類まれなる男の功績と、そこから得られる教訓を確認しておきたい。
レマンII世は戦術の達人だった。彼が携わった戦闘の記録を調べれば、レマンII世自身の洞察力だけでなく、自分の兵にも敵の兵にも敬意を払っていたことが分かる。帝国の新たな領土を征服した際、彼は注意深く規則を定め、その地域の風習や伝統、とりわけ確立された交易をなるべく妨害しないようにした。もちろんインペリアルの文化は広まったが、それは強制的な同化政策によるものではなかった。むしろ人々は自由な交易や安定性、より優れた基本設備の開発などの利益を享受することで、帝国を受け入れ、支持するようになったのである。レマンII世は各地方から助言者を集め、それまでの多くの皇帝よりも遥かに、自らの民に注力した。
長い年月の間、タムリエル中が平穏だった。死霊術とデイドラ崇拝は禁止された。交易は活発になり、レマンII世とその助言者たちによる配慮の行き届いた援助を通じて、第二帝国は栄えた。だが、この偉大なる帝国はさらに多くを求めた。レマンII世は心に重くのしかかっていた未征服の領域、すなわちブラック・マーシュとモロウウィンドへ目を向けた。2830年、彼は帝国軍を招集し、性急にもブラック・マーシュを征服しようとした。病気と、凶暴な獣によって沼のために命を落とした者たちはアルゴニアンとの戦闘で失われた数に匹敵するほどだったが、帝国は2837年までに、北と東の国境地域に足掛かりを築くことに成功した。レマンはブラック・マーシュが公式に併合されたと宣言した。
おそらく、レマンII世の最も致命的な無分別は、これで満足しなかったことだろう。彼は次にモロウウィンドへ向き直り、八十年戦争の火蓋を切った。双方の側にとって壊滅的な被害を残した、長く血なまぐさい紛争である。その戦いはおぞましいもので、モロウウィンドとの間にあったわずかな外交の可能性も消滅してしまった。レマンは2843年、ダンマーとの戦いに倒れた。後継者たちが戦闘を継続するかたわら、帝国は出費と不和に苛まれ、衰弱し始めていった。
おそらくこのことが、レマンII世があらゆる指導者に与えうる最大の教訓だろう。つまり野心の暴走を抑えよということだ。彼は成功によって、帝国のためにますます大きな将来を望むようになった。タムリエル全土を統一する欲望の中で、レマンは第二帝国黄金時代を偉大にしていた信念と実践を崩してしまった。民が望まず、安全や自由な交易、帝国の繁栄のために必要でもない、希望なき戦争に身を投じたのである。
上級王エメリックがあなたの質問に答えます:
HIGH KING EMERIC ANSWERS YOUR QUESTIONS:
「王陛下、ダガーフォール・カバナントの指導者として、陛下は第二帝国の凋落についての権威であらせられます。今回の同盟戦争については、どのようにお考えでしょうか? 何が達成されるのでしょう? 陛下の同盟が掲げる大義は崇高なものと存じますが、私には、真の敵であるモラグ・バルの企みが成功する一方で、よき兵士同士が互いに戦い命を散らしているように思われてなりません」── Alessandra of Cyrodiil より
上級王エメリックの回答
「演説家や扇動者は同意しないだろうが、政治的な事柄において、ただ一つの方針が他の選択より優るというような単純なことはほとんどない。君主は現在だけでなく未来についても目を向けねばならない。ダークアンカーはタムリエル全土に落ちているが、その侵略の中心地はシロディールの帝都だ。これは偶然ではない。アレッシアとレマンの都市は、それ自体が象徴的かつ現実的な大きな力の源となっている。侵略を退けた後、誰が帝都の実権を握るかは、タムリエルの全ての民にとって重大な影響を及ぼす問題となるだろう。我らハイロックのブレトンは、エルフによる圧政を忘れてはいない。アリノールであろうとモーンホールドであろうと、タムリエルを二度とそのような暴君に支配させてはならない」
「我が王。私は現在、第二帝国の統治者たちについて研究しております。しかし得られる情報は不明瞭なものばかりです。帝国大学の資料によれば、シドリ・アシャクは "最後の強力なアカヴィリ最高顧問" であるだけでなく、第1紀のあいだにシロディールの統治者であったともあります。正確には彼は何者なのでしょうか? 彼はヴェルシデュ・シャイエとサヴィリエン・チョラックの後に統治を引き継いだのか、あるいはレマン王朝のどこかの人物だったのか。あるいはその両方でしょうか?」── Iszara the Restless, Singer of the Scenarist Guild より
上級王エメリックの回答
「第二帝国の皇帝たちはそれぞれ、元老院におけるアカヴィリ派の指導者でありアカヴィリ最高顧問の称号を持つ人物から助言を得ていた。シドリ・アシャクは、レマンⅡ世とレマンⅢ世の間にルビーの玉座の空白を埋めた、あまり知られていない皇帝であるブラゾルス・ドールの最高顧問だった。ドールには統治者としての際立った資質はなく、国事にも関心を持たなかったため、ほとんどの時間をスキングラード近郊の別荘で過ごすことを好んだ。統治の詳細、ひいては政策や政治に関するあらゆる問題は、彼の最高顧問であるシドリ・アシャクに委ねられた。これはドール皇帝が治世の間に下した唯一の賢明な決断であり、これにより優れた行政官であると同時に誠実な人物であるシドリ・アシャクの能力が証明された。彼の名が当世にあまり残っていないのは残念だ。私は彼の著書である『ある卑しき最高顧問の回想』の貴重な写本を持っていてね。眠る前にはよく読んでいる」
「陛下、レマン・シロディールとその後継者に対する陛下の多大なる賞賛はこの地によく知られております。しかしながら、アカヴィリの後継者たちに対する評価はあまり知られておりません。陛下の御考えでは、最高顧問たちが為したことの中で正しい行ないであったと評価できるものはありますでしょうか。また彼らの政策のうち、カバナントの旗の下で統一されたタムリエルという陛下の未来図において復活させる価値があると御考えのものはございますか? 」── Legate Cyclenophus of the Bretonic Imperial Renewal Society より
上級王エメリックの回答
「既に語ったように、賢明な君主であればブラゾルス・ドールの下でよき治世をみせたシドリ・アシャクを手本にするべきだが、卿の質問は、レマンⅢ世の暗殺の後に帝国を統治したヴェルシデュ・シャイエとサヴィリエン・チョラックの摂政についてのもののようだ。正統な皇帝ではなかったにも関わらず、最高顧問たちによる統治はそのほとんどが賢く、長いものだった。ヴェルシデュ・シャイエは平和の実現者であり、セルヴァント休戦協定(※Cervant Truce)を批准してモロウウィンドとの悲惨な80年戦争を終結させ、帝国貴族の私兵を鎮めた。とはいえ、彼の最大の功績はギルド法であると言える。帝国全土で貿易と取引の規制を確立し標準化したものであり、これは実際にタムリエル大陸全土、さらにはサマーセット諸島においても事実上の法として採用された。彼の後継者であるサヴィリエン・チョラックは行政官としてさほど有能とは言えず、彼の治世から徐々に帝国を分裂させはじめた危機に対してしばしば不十分な対応をとったが、賢明な面もあった。ロスガーのオークを敵としてではなく友として迎えることが重要であると認識し、最終的にオルシニウムを帝国に引き入れたのは彼だったのだよ」
「陛下、ベルカースとドラゴンスターの市民を代表して質問いたします。かつての偉大な第二帝国における忠実な臣民でありながら、ダガーフォール・カバナントでは二流の扱いを受けている者たちです。ハンマーフェル東部のクラグローンは目下、いわゆるスケイルコートと、彼らがセレスティアルと呼ぶ存在からの厳しい脅威にさらされています。ハンマーフェルはカバナントの一部ではないのですか? カバナントの祖国におけるセレスティアルの脅威との戦いに、なぜウェイレストからの援助が得られないのでしょうか?」──Enodoc Dumnonii, Savant of the United Explorers of Scholarly Pursuits より
上級王エメリックの回答
「これまでのところ、ハンマーフェルの中でダガーフォール・カバナントに加わっているのは高貴なるファハラジャード王に忠誠を誓う地域のみだ。ベルカースとドラゴンスターには賞賛すべき志をもつ勇敢な市民が多く住んでいるが、ハンマーフェルの北東部が何らかの集権的な代表を得るまでは、カバナントが条約を結ぶ相手も、クラグローンの市民を守るべき責任を負う人物も存在しない。今こそクラグローンの人々が共に団結し、自分たちが支持できる指導者を見つけるべき時だ。ダガーフォール・カバナントはシロディールで戦う軍に補給するため東西の交易路を必要としている。そのため街道の秩序を維持することに努めているが、現状ではそれ以上のことを約束することはできない。貴公のような学者ならば理解してくれるだろう」
「王陛下(それがあなたの称号だと言うなら)、記された歴史は人間がシロディールを支配できないということを教えています。第一帝国は正義の戦争の後に崩れ去り、アレッシア教団の狂信者たちの敗北の後には、タムリエルのあらゆる種族の敵であるアカヴィリが王座につくことになりました。これらの失敗は人間種の弱さを十分に証明しており、その傲慢さに見合った帝国を支配することなどできないと示しているのではありませんか?」──Bobcat より
レジーナ・トロイヴォイス宰相の回答
「上級王エメリック陛下による本日の謁見はここまでとさせていただきます。急のご出立となられることを陛下は心苦しく思われております。この侵入した詐欺師がさらなる……対話のために、獅子の守護兵団により別室へ連行されるまでの間、学者の皆様はしばしその場にてお待ちいただくようお願い申し上げます。今一度、興味深い質問をありがとうございました。陛下との謁見の様子を書かれる際は、陛下の暖かみと親しみやすさについて言及することをお忘れなきよう。本日は以上となります」
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Elder Scrolls Online公式サイトにて掲載されたLoremaster’s Archiveの記事を日本語訳したものです。ESOゲーム内書籍として実装されていない本については英語の題名と著者名を併記してあります。ゲーム内書籍として実装されている本については、訳はESO日本語版同書籍のものです。
原文:Loremaster’s Archive: Reman II – The Limits of Ambition - The Elder Scrolls Online(https://www.elderscrollsonline.com/en-us/news/post/25013)
訳:かみつき 2023年6月
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