LOREMASTER’S ARCHIVE: TRAIL AND TIDE
01/23/2015
月の司祭フナルによる新しい伝承の本を読み、カジートについての質問の答えを見てみましょう。
本日の回のため、私たちは月の司祭フナルを蔵書庫の広間にお迎えしました。彼は新しい伝承の本を届け、カジートに関する皆さんからのたくさんの質問に答えてくれました。新しい書物をお楽しみください!
次回のロアマスターズ・アーカイブは、アレッシアによる奴隷解放をテーマに、他ならぬアブナー・サルン氏が引き受けて下さいます。このテーマに関するご質問をお送りください。
『道筋と潮汐』
どんな猫でも月を見れば、毛皮を照らす甘い光の愛撫を感じることができる。どんな猫も潮の満ち引きと、無視できない双子月の踊りのリズムを感じることができる。
しかしどんな猫にも、ジョーンとジョーデが優しきニルニと世界の陰の闇の間にある不毛な天空をさまよい、猫が虚無に向かって吠えることがないよう守っている時、彼らが発している囁き声が聞こえるわけではない。だからこそ月の司祭は子猫を導き、先頭に立って秘密の糸を辿り、月の運動と潮汐を教える。
真の猫は正しき道筋のために休むことなく狩り、ジョーンとジョーデが踊りながら空へ向かって辿った終わりなき道、を一つまた一つ、肉球の痛みもミルクを求める喉も構わず進む。ジョーンとジョーデは全世界にある砂糖の粒よりも多くの道筋を辿った。猫にとって、飽きて追跡を断念することは容易である。だからこそ、月の司祭は子猫を励まし、最も古い時代の物語を分かち合い、彼らが狩りへと戻るよう誘う。
全ての猫は、砂糖が丘のように積みあがる星の裏の砂場に憧れている。全ての猫は月光の合唱を夢見る。真の猫が知る喜びの音である。
だが、全ての猫が死に際してケナーシの優しい抱擁を知るわけではなく、全ての魂が彼方へ飛び、終わりなき温もりに浸るわけではない。だからこそ、月の司祭は性悪の猫を叱り、道を外れた者たちに打擲を加え、月が織りなす道へ戻るのを待たねばならない。
真の猫はつまずき、森の奥で道を見失い、恐るべき心臓に導かれた暗い踊りの誘惑に遭うかもしれない。恐怖が魂を捉え、精神を混乱させ、感覚を鈍らせるかもしれない。だからこそ、月の司祭は最も声高き猫となり、悪臭を放つ靄を吹き飛ばさねばならない。
月の司祭フナルがあなたの質問に答えます:
MOON BISHOP HUNAL ANSWERS YOUR QUESTIONS:
「敬愛する月の司教様、リーパーズ・マーチ地方での恐ろしい出来事を受けて、カジートではない市民の多くがドロ・マスラの正体について疑念を抱いています。長年、学者たちによりカジートの反転した側面であると考えられてきたこれらの闇の精霊について、あなたの民の多くは話すことを拒否しています。一言で言えば、彼らはデイドラのように見えます。ローカジュの巣穴とは、オブリビオンの領域のひとつなのですか? 暗きたてがみはどのようにしてドロ・マスラになったのでしょう。そしてサルン一族はこれらの勢力との取引から何を得ることを望んでいたのでしょうか?」──Legoless, Doyen of the United Explorers of Scholarly Pursuits より
月の司祭フナルの回答
「この話題は口にするだけでも危険なものだ。特に月のない夜、闇の引力が強まり、ベントの踊りにつられて尻尾がぴくぴくと動き出すようなときには。そのような話題についてこの者は『闇の子供』という題の書に記しているが、おそらくあなたがそれを読む機会はないだろう」
「ローカジュの巣穴は、失われた子猫に関連するあらゆるものと同様に、ムンダスのものだ。真の猫(true cats)の魂は神聖な月の光を浴びているが、同時にどの猫も闇の引力を知っており、ベント・ダンスに参加したいという衝動を感じている。闇に耳を傾けすぎた真の猫は曲がった猫(a Bent Cat)となり、その魂はナミイラによって世界の裏の闇へと運ばれ、最終的にはドロ・マスラとなる。これが、暗きたてがみと呼ばれる不幸な者に起こったことだ」
「ニベネイのサルン一族の目的について、この者に語れることはない。彼らはデイドラと取引していることで知られているから、あるいはそこから何らかの利益を得ているのかも知れない。 "デイドラ" という言葉が "エイドラではない" という意味であることを考えれば、ドロ・マスラにも同じ言葉を用いることはできる。おそらくサルン一族は、オブリビオンのデイドラを利用するのと同じ方法で彼らを使うことを目論んでいたのだろう」
「カジートは、マッサーとセクンダがローカジュが生まれる前から存在していたと主張していますが、『月夜のロルカーン』という本では、彼らは勇敢なトリニマクがロルカーンの心臓を引き裂いた後に創造されたと述べられています。またあなたの民は、ローカジュの遺体が月に飛ばされたと信じており、『月の猫とその踊り』では月のラティスの死んだ月というものについてほのめかしています。月は本当にロルカーンの死体なのですか? そして "死んだ月" とは何のことですか?」── Eis Vuur Warden, Wayward and Contract Scholarより
月の司祭フナルの回答
「真の猫が月と交わり、その魂が月のラティスに登るとき、カジートは、ジョーンとジョーデの後ろを行く死んだ月を見ることができる。この月はローカジュの亡骸だ。彼がニルニの子供たちが住むための世界を作った後、ローカジュの心(/心臓 the heart)にいた闇は世界の牢獄を作った──第一の秘密を知らなかったからだ。こうして彼の心臓は切り取られて世界の裏側の闇に埋められ、彼の体は高く投げ飛ばされ永遠に月を追うこととなった。真の猫はこういったことを全てクラン・マザーから学ぶ」
「この者はご挨拶申し上げる。この者は長らくカジートがウェアウルフをどう見ているのだろうと考えていた。この者は犬と猫とが自然に憎みあうのを知っているが、どちらもジョーンとジョーデによって影響を受けているのは同じだ。カジートが、たとえば、長い間ウェアウルフだった場合、彼らのジョーンとジョーデの信仰に影響を及ぼしたりするのだろうか? 月の光と温かな砂がありますように、To'rajiより」
月の司祭フナルの回答
「カジートの狩人は皆、ハーシーン卿を尊敬している──狩人でない猫がいるだろうか? しかし、はらぺこ猫の贈り物のすべてが真の猫にとってよいものであるとは限らない。月のラティスはカジートに毛皮を与えるが、その毛皮を他のものに変えることは許されていない。この者は、ウェアウルフが月を崇拝するのは、真の月への信仰の真似だと考えている」
「私たちの書記は現在、『Ri'datta-ssabavezi』(※)の転写に取り組んでいます。この物語では、あなたの民は "猫の上の猫" を登り、最終的にジョーンに到達し、そこで "レレスウェア" と呼ばれるものを設立したとあります。しかし、私たちはこの意味を理解できませんでした。ギルドの者の中にはこれを文字通りに受け取る必要があると言う者もいますが、それは不可能のように思えます。私は正しいですか?」── Iszara the Restless, Singer of the Scenarist Guild より
(※ベセスダの公式フォーラムでMichael Kirkbride氏らによって作成されていた非公式プロジェクトである "Pocket Guide to the Empire, Second Edition" 内に登場する書籍)
Pocket Guide to the Empire, Second Edition/Lleswer - La Grande Bibliothèque de Tamriel(https://lagbt.wiwiland.net/index.php?title=Pocket_Guide_to_the_Empire,_Second_Edition/Lleswer#:~:text=The%20Ri%27datta%2Dssabavezi)
月の司祭フナルの回答
「神話の本質とは、それが真実であると同時に単なる寓話でもあるということだ。あなたは "正しい" か? この考えに照らし合わせれば、その質問には意味がない。だが怒らないでほしい、毛のない者よ。多くの物語は、ひとつとは限らない答えを持つパズルなのだ」
「月の司教フナル。多くのカジートがスクゥーマを摂取しています。多くの国がそのような物質を摂取に眉をひそめ、全面的に禁止しているにもかかわらずです。月の司祭であるあなたからみて、宗教的な儀式でスクゥーマが使われることについてどう思われますか?」──J'Kierr Solhir, Simple Khajiit Merchant and Sellsword. より
月の司祭フナルの回答
「スクゥーマは我が民にとっての災いだ。継続的に使用し続ければ、カジートは必ず闇に導かれていく。それが宗教的な興奮の状態へ達するために使用できるということは事実だが、そこから得られるビジョンはすべて偽りであり、異端のものでしかない」
「多くの人が、カジートの姿は月の周期によって決まるという話を聞いたことがあると思います。では、アルフィク(飼い猫サイズのカジート)が、アルトマー2人分ほどの身長があると言われているセンチラートのバトルキャットを産むということもありうるのでしょうか?」──TheHumanFloyd より
月の司祭フナルの回答
「ああ、毛のない者たちよ。なんと想像力を豊かなことか! 単純答えは、 "はい" だ。言われているように、ジャ・カージェイがカジートの毛皮、つまり "品種" を選ぶというのは全くの真実だ。しかし、我ら猫の民の大きさの違いは、帝国の特定の資料では誇張されているようだ。レマンの征服中、シロディール人がカジートの王国への侵略を正当化する口実を求めていたとき、我らは "獣人" という形容詞を貼りつけられ、知覚力の少ない我らのいとこたちとの類似点を強調するプロパガンダが広められた。肥沃な土地を我らのような下等な "獣人" から解放することに何の問題があろうか? いかにも、カジートには 17 種類の異なる毛皮が存在する。だが、詮索好きな者よ、くれぐれも帝国のプロパガンダの誇張には惑わされぬようにすることだ」
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Elder Scrolls Online公式サイトにて掲載されたLoremaster’s Archiveの記事を日本語訳したものです。ESOゲーム内書籍として実装されていない本については英語の題名と著者名を併記してあります。ゲーム内書籍として実装されている本については、訳はESO日本語版同書籍のものです。
原文:Loremaster’s Archive: Trail and Tide - The Elder Scrolls Online(https://www.elderscrollsonline.com/en-us/news/post/25039)
訳:かみつき 2023年6月
おまけ:関連書籍
『闇の子供』
月の司祭フナル 著
新月:
ドロ・マスラの闇の遊戯について。
満ちる月:
真の猫が死ぬとその魂はケナーシによって持ち上げられ、星の裏の砂場へと飛ばされ、次の襲撃まで遊びと捕食を行う。
曲がった猫が死ぬとその魂はナミイラによって世界の影の闇へと引きずり込まれ、尻尾がまっすぐになるまでローカジュの心臓に仕える。
満月:
これらは闇の踊り子となり、音楽ではなく心臓の鼓動に合わせて舞う。時にニルニの亀裂をすり抜けて月明かりの世界に現れ、月のない夜そのもののような風貌で我々に混ざって練り歩く。そして我々はそれをドロ・マスラと呼び、恐怖の名となっている。
真の猫がドロ・マスラのベントの踊りを見ると、闇に引っ張られる感覚に陥り、尻尾が一定の間隔でけいれんを起こし始める。けいれんするたびに月明かりから引き離され、影が長くなり曲がっていく。そして闇の潮が光の潮を上回ると、真の猫は消え、曲がった猫となる。
真の危険はその先にあり、ドロ・マスラは曲がった猫の魂を引き抜き、亀裂を通して闇に送り込める。心臓の鼓動を聞くと、その魂もベントの踊りを始める。
その踊りはなかなか止まらない。ある夜、ローンの村人たち全員がベントの踊りをしているところを発見されたことがある。今はもう誰もそこを訪れない。
欠ける月:
ドロ・マスラを追い払うには二つの方法がある:ジョーンの法とジョーデの法である。
戦士はジョーンの技を用い、爪を使って闇が消えるまで打ち続ける。この方法は心と爪の強い者は誰でも用いることができるため、優れている。
司祭はジョーデの法を用い、まばゆい月明かりで月なき闇を照らす。この方法を用いると、追い払われた曲がった霊魂は復活できないため、より優れていると言える。
『月夜のロルカーン』
ファル・ドルーン 著アダマンチンの塔での出来事に関する様々な報告を説くつもりはない。また、明瞭なる暗喩の戦から生じた話が、俗に呼ばれる「物語」というものの特性に欠けていることに関しても、述べるつもりはない。皆それぞれに、ロルカーンに関するお気に入りの物語、ニルン創造の背後にあるお気に入りのロルカーンの動機や彼の心臓を巡るお気に入りの物語があるだろう。しかし、「月夜のロルカーン理論」はとりわけ注目に値する。
端的に言うと、今も昔も月は、ロルカーンの「聖なる肉体」の二等分から成り立っている。他の神々のように、ロルカーンは「偉大なる創造」に加わった次元(惑星)であった…八大神は自らの神聖なる肉体を一部貸し与え、定命の者の次元(惑星)を創り上げた。一方で、ロルカーンの肉体は粉々に砕け、流星の如くその聖なる光はニルンへ落ち、「その存在価値と多少の利己心の跡を残す」こととなった。
従って、マッサーとセクンダは、二分割の化身(アルテウムによるところの「裂けた二元論」)であり、ロルカーンにまつわる伝説でしばしば非難の対象となるのである。それはすなわち、アニマとアニムス、善と悪、有と無、そして肉体と嗚咽や、失敗した者のうめきと沈黙を織り成す詩歌などといった概念を指す。ロルカーンは、己の役割に命の限りがあることをいつも忘れぬよう、夜空に月を置いたのである。
この理論を支持する者によると、他の「心臓物語」はすべて、月の真原点に関する陳腐な神話であると言う。(また、言うまでもなく、「空虚なる三日月理論」に対しても同様にとらえている)
『月の猫とその踊り』
クランマザー・アニッシについて
髪のない学者が自分の砂漠から我らの砂漠を訪ね、「カジートの真実が知りたい」と言った。
するとクランマザーは「一つだけ?あまり好奇心がないわね、髪のない学者よ」と言った。
髪のない学者は、鼻の上に乗った小さな窓の向こうからクランマザーをじっと見てこう言った。「君たちのさまざまな種について知りたい。生まれた時の月の満ち欠けによって身体的な形態が決まるというのは本当か?」
するとクランマザーはこう言った。「髪のない学者よ、その通りだわ。私はジョーデが満ちつつありジョーンが新月だった時に生まれたので、オムヘス・ラート。ここにいる私の娘はジョーデが満ちつつありジョーンが満月の時に生まれたので、センチ・ラート。そのため全く似ていない」
学者は母子をじっと見たあと、「私には全く同じに見える」と言った。
するとクランマザーは「瞳の丸い者は視力が低いと聞いたことがある。悲しきことね」と言った。
髪のない学者は顎を触りながら言った。「君たちのいわゆる月のラティスについて知りたい。月の満ち欠けによって生活のすべてが規定されるというのは本当か?」
するとクランマザーはこう言った。「髪のない学者よ、その通りだわ。今日はジョーデもジョーンも新月のサセイなので、シチューを冬の光に混ぜることはしない」
髪のない学者はまばたきをして言った。「ウィザーシンズ、つまり逆回りのことか?しかしあなたは、今まさにそのようにスープをかき混ぜているが」
するとクランマザーはこう言った。「それは上から見た場合に限る。もしやあなたの目は一つの方向からしか物が見えないの?悲しきことだ」
髪のない学者は鼻の上の窓を調整して言った。「まあいい。わかった。双子月の舞踏について教えてくれ。君たちカジートは、真夜中に月明かりで踊るというのは本当か?」
するとクランマザーは言った。「それは違う。我々はいつでも双子月の舞踏を踊っている。それが我らの喜びよ」
髪のない学者は言った。「今は踊ってないじゃないか。火のそばで座っている。踊る時は私も参加したいから言ってくれ」
するとクランマザーはこう言った。「私と娘は今この瞬間も月に向かって踊っているが、あなたには尻尾がないので参加できない。悲しきことだ」
髪のない学者は拳を噛んで言った。「まあいいだろう。君たちは月に対して興味深い信仰を持っているそうじゃないか。教えてくれ」
するとクランマザーはこう言った。「いいでしょう。ローカジュがニルニの子らに居場所を作ったとき、心の闇によってそこは牢獄となった。彼の心は切りとられた後ニルニの奥深くに埋められ、体は月の方へ飛ばされたが、第1の秘密を知らなかったため通過できなかった。こうして彼の体は月のラティスの死んだ月となった。すぐそこにある。見える?」
髪のない学者は空をじっと見て言った。「月など全く見えない…マッサーもセクンダも新月だ。どういうことだ?」
するとクランマザーは「髪のない学者よ、この者はあなたの目のことを忘れていた」と言った。ため息をつき、尻尾を踊らせ、肩をすくめてこう言った。「悲しきことだ」
今回のロアマスアーカイブは2015年のものですが、2019年の新章エルスウェアで追加されたゲーム内書籍にはカジートの信仰、特にリドサーリ・ダッタによる改革が行われる以前の時代の信仰について詳しく記されたものが複数追加されているのでおすすめです。今回の内容でも取り上げられているドロ・マスラについても深く触れられています。