LOREMASTER’S ARCHIVE: RE-FORGING THE PAST
12/19/2014
キレス・ヴァノスが、ドゥエマーの製法を学ぶ彼女の生涯にわたる探求について語ります。
本日のアーカイブの調査では、才能ある鍛冶師でありドゥエマー研究者でもあるキレス・ヴァノスによる本を明らかにします。彼女は消えた種族の鍛冶の秘密を解き明かすことを願い、古代の書物と建造物の研究に何年もの日々を費やしてきました。
次のアーカイブでは、上級王エメリックその人が第二帝国の衰退にまつわる調査に私たちを導いて下さいます。王陛下の研究についてのご質問は……までお送りください。
『過去の再鍛』
キレス・ヴァノス著
RE-FORGING THE PAST
By Kireth Vanos
ドゥエマーの職人技を示すあの見間違えようもない刻印を初めて目にした時のことは忘れられない。まだ小さすぎて旅商人がテーブルの上に並べた商品を見ることのできなかった私を、父は抱き上げ、展示されているメイスや盾がもつ異様な光沢を見られるようにしてくれた。私は虜になった。今思えば私が目にしたその最初の作品は模造品だったのだろうが、私の生涯にわたる好奇心を刺激するには十分なものだった。
私は評判のいい鍛冶師だった父の下に弟子入りし、腕前が上達するたび、私を魅了するあのドゥエマーのデザインを再現しようと何度も繰り返し挑戦した。もっとも難しかったのは、言うまでもなく、お手本となる実物や指導を受ける手段がほとんどなかったこと──私は長年自分の記憶だけを頼りにするしかなかった。父は私に自分で遺跡を探索することは禁じていたものの、私の情熱を認めて、消え去った種族とその創造物について彼が手に入れられる限りの本を持ってきてくれた。
私が大きな進歩をとげたのは一人で行動できる歳になってからだ。私はすぐに、父が幼い私をドゥエマーの遺跡から遠ざけていたのがいかに正しい判断だったのかを知ることになった。経験豊富な冒険者にとってさえ、ああいう遺跡は油断ならない危険な場所だし、初めてで頭から突っ込んでいった私にとってはまさにそうだった。認めると、私は少し自信過剰だった。それに歩いているとき壁の穴からいきなりスパイダー型のコンストラクトが飛び出してくるとは予想していなかった。遺跡がまだ生きているだなんて考えもしなかった!
その時の私は戦闘の経験が浅く訓練も不十分で、もし鍛冶師としての技術がなければ、今こうして自分の話をできていたかどうかも怪しい。暗闇からさらに這い出てきた二匹のスパイダーの攻撃を私が盾で防ぎそびれた時、私の鎧は身を守ってくれた。そしてよくバランスの取れた私のメイスは奴らの真上にちょうど振り下ろされ、細かい部品と火花の雨を降らせた。それは自分でも知らないうちに終わっていて、気づいたとき私はシューシュー音を立てる金属の宝の山に突っ立っていた。
荷物に入るものすべて──外装の一部や、模様の刻まれた脚部、歯車やバネの詰め合わせ──を詰め込み、私は慎重に地上への道を引き返した。その日、八大神は私に微笑んでくれた。私が太陽の光に目を細めるまでそれほど時間はかからず、悪いことはせいぜい軽いひっかき傷やちょっとした火傷くらいだった。
戦利品と共に工房に戻ると、私は昼夜をかけて新作のメイスに取り組んだ。父が見つけてくれた古代の文書のひとつに習って、苦労して手に入れた部品を鍛造の工程で補強するために使った。それこそ私がずっと逃していた秘訣だということはすぐにわかった! その眠れぬ一週間の成果はこれまでどんな学者や鍛冶師、遺物商からも複製だと見抜かれたことはない。
これを読んでわかるとおり、ドゥエマーの製法で鍛冶をすることは、半端な熱意で出来ることではない。希少な古代の文書を探し出し、今も危険なコンストラクトが暗闇に潜む失われた文明の遺跡で自ら材料を手に入れることができるのは、本当に熱心な職人だけだ。もしあなたがこの仕事に挑みたいと思っているなら、私のこの経験から得られるものがあるのを願っている──そして、もしそうじゃないなら、けして遺跡には近づかないこと!
キレス・ヴァノスがあなたの質問に答えます:
KIRETH VANOS ANSWERS YOUR QUESTIONS:
「ドゥーマーの兜の顔を覆う部分の真ん中に直線がある理由を知っていますか? これは単なる美的なデザインだったのか、あるいは何らかの機能的な役割も果たしているのですか?」──Solus Lighthawke, Dwemer Scholar-in-Training より
キレス・ヴァノスの回答
「左右両側、あるいは複数の辺による対称性はドゥエマーのデザインにはかなりよく見られる要素なの。それがいつ機能的でいつ美的なのか、あるいは両方なのかを知るのは難しい場合が頻繁にある。多くの文化では、双の象徴はアービスにおけるアヌ/パドメイ(※Anuic/Padomaic)の二元的な性質を表しているけれど、ディープエルフは神々を拒絶したと言われているから彼らの場合はこの説明が当てはまらない。もちろん、人の顔の真ん中に線を引けば途端に威圧的に見えるようになるし、そういう単純な理由なのかもしれない」
「私たちがタムリエルの地表で見つけられるドワーフの鉱石は、実はドゥエマーの鎧を作るのに使われた金属ではなく、それと間違えられた、いわゆる"愚者の"ドワーフ鉱石なのですか? ドワーフの伝説的な錆びない鎧や武器などを作るために使われた金属そのものとは違うのでしょうか」──ICEbweaka9 より
キレス・ヴァノスの回答
「一般的に"ドワーフの鉱石"と呼ばれているものは、実際のところ、遠く昔に消えたドゥエマーによって鍛えられた金属と見た目が似ているからそう名づけられたに過ぎない。金属の専門家として言わせてもらえば、たしかにそういうドワーフの鉱石は丈夫な物質ではあるけれど、ドゥエマーの道具から採取された本物とは比較にならない。だからこそ、ドゥエマーの製法には本物のドゥエマーの金属が必要になるわけね」
「よきヴァノスよ。この者は考えていた──あなたを最初にドゥエマーの鎧の研究に駆り立てたものは何だったのだろうか?」──Razum’dara, Wayward Khajiit Scholar より
キレス・ヴァノスの回答
「ドゥエマーのデザインの中にある、何かシンプルで幾何学的な優雅さのようなものが、私の中にある構造と仕組みに対する内なる欲求に訴えかけてきた。ディープエルフは邪悪な異端者だったかも知れないけど、八大神にかけて、彼らは物事を正しく行うことの重要性を理解していたのよ」
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Elder Scrolls Online公式サイトにて掲載されたLoremaster’s Archiveの記事を日本語訳したものです。ESOゲーム内書籍として実装されていない本については英語の題名と著者名を併記してあります。ゲーム内書籍として実装されている本については、訳はESO日本語版同書籍のものです。
原文:Loremaster’s Archive: Re-forging the Past - The Elder Scrolls Online(https://www.elderscrollsonline.com/en-us/news/post/20017)
訳:かみつき 2023年6月
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